薬剤部
薬剤部は、薬剤部長、主任薬剤師4名、薬剤師15名と薬剤助手2名の計22名で構成されています。調剤業務、DI業務等セントラル業務に加え、全病棟に専任薬剤師を配置し臨床業務に対応しています。また、多職種協働による各種チーム医療にも参加し、患者さんに安心・安全な医療を提供できるよう活動しています。
2.医療安全と質の向上に貢献する
3.患者さんはもちろん、他職種や病院から頼られる薬剤部を目指す
調剤業務
当院では外来患者さんのお薬は、原則として院外処方箋を交付しています。
入院処方箋では、処方箋記載内容より、服用量、服用方法、相互作用などを確認しています。
また、入院患者さんの注射についても、処方箋記載内容より、処方内容、投与量、配合変化等を確認し、患者さんごとに1本渡しで病棟へ払い出しています。
医薬品情報管理業務(DI)
緊急安全性情報やPMDA(医薬品医療機器総合機構)からの医薬品情報を、イントラネット、メール、薬局だより等を介して即座に医療従事者へ展開し、適正な薬物療法を支援しています。また医療従事者からの問い合わせに対しては、添付文書をはじめ、インタビューフォーム、医療情報雑誌、医学書籍、インターネット等を活用して正確・迅速に情報提供しています。
無菌調製
抗がん剤調製
抗がん剤の点滴についてはレジメン登録により、外来・入院全ての抗がん剤治療において、薬剤の投与内容、投与量、期間、手順等をチェックしたうえで、安全キャビネット内においてCSTDを用いて無菌調製し投与しています。
高カロリー輸液調製
経口での栄養摂取が不能または不十分な患者さんへの栄養補給を目的として、中心静脈経路から投与を行う高カロリー輸液を、クリーンベンチ内において無菌調製しています。
製剤業務
患者さんの病態に最適な薬物治療が必要となり、医薬品として販売されていない外用剤等が必要になる場合があります。当院ではそのような製剤を医師の依頼に基づき、院内特殊製剤として調製し、薬物治療に貢献しています。(院内倫理委員会にて承認を得ることが必要です)
薬剤師外来と患者総合サポートセンター
外来患者さんに安全に薬物療法を受けていただくために、抗悪性腫瘍薬や内分泌療法薬の服薬指導、インスリンなどの自己注射指導、吸入指導を行っています。 また、患者総合サポートセンターにおいては、手術や観血的検査のために予約入院される患者さんの持参薬の服用状況や、手術前に中止すべき薬の有無を確認し、安全に手術を受けていただけるよう薬歴管理をしています。薬剤管理指導業務
患者さんのベッドサイドに訪問し、使用されている薬の効能、用法・用量、副作用、服用上の注意点等の説明を行います。服薬意義を理解してもらい、薬に対す る不安などを解消することでアドヒアランスの向上を図るようにしています。また、薬物療法中の検査値や自他覚症状の確認を行うことで、医師・看護師と情報 共有を行い副作用の早期発見に努めています。病棟薬剤業務
全ての入院患者さんの入院から退院までの薬物治療について、薬の相互作用や適正使用の確認、医師や看護師など他職種からの薬の相談応需、他職種への医薬品情報提供等を行うことで、薬物療法の有効性、安全性の向上に貢献できるように取り組んでいます。
持参薬確認
入院時に、使用中のお薬をお持ちいただき、サプリメントなども含め、お薬の内容や服用状況を確認しています。
また、事前に休薬するお薬があれば休薬が守られていたか、必要があれば院内における代替薬の提案等々を行い、入院後も安心して継続いただけるよう努めています。
TDM業務(薬物治療モニタリング)
薬物を服用中の患者さんの薬物血中濃度を測定し、症状や腎機能評価などから総合的に見て、薬剤投与をつづけるべきかどうか、投与間隔や投与量、投与方法などを変更すべきかどうかを判断し、処方支援を行っています。
チーム医療への参画
当院の各チーム医療やDMATにも積極的に参加しています。
薬薬連携
薬局薬剤師と病院薬剤師が情報を共有し、入院・退院をしてからも充実した医療が受けられるようサポートする体制を整えています。
また、疑義照会簡素化プロトコルやトレーシングレポートを受け付け、医師などの負担軽減と患者さんのケアの充実を図ることに努めています。
薬学生病院実務実習受入施設
薬学部5年次の実務実習に対し、当院では第3・4期に受入れています。病院薬剤師業務を理解してもらうことで、病院における薬剤師の必要性や、保険薬局業務との違い、また保険薬局との連携の必要性なども肌で感じてもらいたいと考えます。
病院実習を通して、将来病院薬剤師を目指してもらえると嬉しく思います。
資格取得一覧
日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師 1名
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 2名
日本病院薬剤師会 病院薬学認定薬剤師 9名
日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 6名
日本臨床栄養代謝学会 NST専門療法士 1名
糖尿病療養士 2名
心不全療養指導士 2名
日本DMAT隊員 2名
京都府緊急災害医療チーム隊員 1名
1. 院外処方箋における疑義照会簡素化プロトコル
疑義照会を不要とする処方内容を事前に提示し、その内容に同意をいただけた薬局様と合意書を取り交わしています。合意が締結された薬局様に限り、疑義照会なしに処方変更、調剤していただき、「処方変更報告書」を用いて変更内容をFAXしていただければ、次回以降、スムーズに調剤できるよう当院のカルテ内容を修正いたします。
疑義照会簡素化プロトコル内容の確認を希望される場合は、当院薬剤部TEL:075-955-0111(代)
まで連絡ください。
説明の上、関係書類を送らせていただきます。
2. トレーシングレポート
京都府薬剤師会作成の様式、あるいは各保険薬局において既に使用されている様式等を使用して、
当院薬剤部FAX:075-955-0120
までお送りください。
薬剤部にて内容を吟味し、必要と認めた場合は主治医に伝えさせていただきます。
なお、緊急性を要する疑義照会とは区別して使用してください。
(2020年8月20日 京都済生会病院薬剤部)
京都府薬剤師会作成の様式3.がん化学療法レジメンの公開
京都済生会病院のがん診療推進委員会で審査、承認されたレジメンについて、その内容を保険薬局薬剤師などが利用するために公開するものです。 一般の方への情報提供ではないことをあらかじめご了承ください。
がん化学療法レジメンについて