医師事務 作業補助者
2020年11月01日(日曜日)患者さんからの「ありがとう」、医師からの「ありがとう」が励みです。
患者さんと医師、患者さんと看護師のコミュニケーションの橋渡し役として務められるように心がけています。
業務支援室 課長 片岡 智美
職業は何ですか?
みなさん、知り合いからご自身の職業について質問をされた時、答えに困ったことはありませんか? 病院の事務職員であれば、誰でも1度や2度は経験のある話です。私も子どもが小さい頃、ママ友や息子の友だちに職業について質問をされると説明するのが面倒で、いつも困っていました。病院には様々な職種の人たちが働いているにも関わらず「病院に勤めている」と言うと「男性は医師、女性は看護師」と決めつけられることがよくあります。
今でも多くの方にはそう写るのだろうと実感しています。今回、この「京なでしこ」で、病院で働く事務職員の職種のひとつ「医師事務作業補助者」を紹介できることを大変うれしく思います。
医師事務作業補助者とは
「医師事務作業補助者」とは、文字通り、病院で勤務する医師の事務作業をお手伝いするスタッフのことです。「メディカルアシスタント」を略して「MA」と呼ばれたり、当院のように「メディカルセクレタリー」を略して「MS」と呼ばれてたりしています。主なMSの業務は、医師の指示の下
① 患者さんや関連施設から医師へ作成依頼のあった書類の下書き
② 医師の外来診察時に同席し、処方や注射、処置や検査、次回診察予約等を電子カルテへ代行入力(オーダー)
③ 診療に関するデータを整理、また、そのデータのパソコンへの登録
④ 行政への届出用紙の作成補助
⑤ 入院時の案内等の病棟における患者さんの対応
以上5 点です。(但し、当院では⑤の業務を、MS は行っていません。)文字で書くと簡単ですが、とても奥の深い業務であり、多くの医学知識やパソコン技術、また、コミュニケーション能力などが必要となってきます。このコミュニケーションの手を抜くと深刻な結果を招くことになりかねず、コミュニケーション能力はMS にとって最も重要な能力のひとつです。この仕事に資格や免許があるわけではないのですが、昨今、世間では働き方改革が推進され、MSという仕事は医師の業務改善にも繋がる重要な役割を担い、注目を浴びています。
豊見本 敬子(とみもと けいこ)
西郷 有加(さいごう ゆか)
済生会京都府病院のMS
当院のMS は、個性豊かな女性スタッフだけで、現在、30 歳代~50 歳代、私を含めると17 名(1名育休中)で構成されています。当院5 階の業務支援室に配属されており、正職員、限定正職員、契約職員と雇用形態も様々です。限定正職員とは、前述した通り奥の深い業務のため、当院では原則異動のない正職員として配属されています。MS のほとんどが子育て真っ最中で、家事や育児をこなしながら業務に取り組んでいる毎日です。私は管理責任者として、そんなMS 全員が気持ち良く業務が遂行できるよう、努力しています。医師からは、MS のサポートに感謝と多大なる信頼をいただき、それが私たちMS の励みにもなっています。業務支援室では、月1回「ミスミーティング」を開催し、些細なミスでも全員で共有し、また、今後同じミスを繰り返さないための意見交換を行っています。今年度は、業務支援室の目標を立てるのと同時に個人の目標も立て、MS 一人ひとりが目標を達成できるよう切磋琢磨しているところです。2年後の新病院オープンへ向けて、他施設での業務も参考にしながら、検討を繰返している最中です。しかしながら、至らない点も多々あると思います。お気軽に業務支援室を覗いていただきご意見を賜れば、今以上の業務支援室へと前進できると思います。MSたち、そして、私も済生会京都府病院がみなさんから愛されるより良い病院へと進歩していくことが楽しみで、それにほんの少しでも貢献できればと考えています。
さてさて...
私の拙い文章を最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。さて、これで「私は病院にて医師事務作業補助者をしています」の言葉に「えっ?」と聞き返す方はいらっしゃらないですよね。(笑)