ことばのあや(7)

2022年08月17日(水曜日)

「ほっぺたがおちそう」は、実際にほっぺたは落ちませんが、とても美味しいものを食べた時に思わず声にしてしまう言葉です。
「喉から手がでるほど欲しい」は喉から手がでたらホラーだし、いくらもうダメだと諦めても本当に「さじを投げる」なんてしませんよね。なぜそう言うのかは横においておいても、よく理解できるたとえ(比喩表現)です。かつて3年B組の金八先生は「きみたちは腐ったミカンではない」と熱っぽく語りましたが、金八先生が英語圏の人だったら「きみたちは腐ったリンゴではない」となります。英語ではミカンじゃなくてリンゴの出番が多いみたいです。
 フランスのTarte à la crème(クリームを添えたタルト)は「つまらない考え」、ドイツのJacke wie Hose(ズボンのような上着)は「五十歩百歩」、オランダのIk heb er geen kaas van gegeten(私はそのチーズを食べていません)は「それについての知識はない」、ベトナムの「Cho che meo lam long(犬は猫の毛が多いことを嫌う)は「他人の悪口を言う人」など、世界の面白いたとえには、風土や国民性も垣間見えます。
 小エビのサンドイッチで波乗り(スウェーデン:お気楽人生をおくる)なんて、ホットドックの最後のレーズン(アイスランド:大どんでん返し)みたいなことがないかなぁ・・・(M)

美味しくてほっぺたがおちそうな人のイラスト

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